繋養馬の予防接種について

日本中央競馬会 特別振興資金助成事業

繋養馬の予防接種について(日本中央競馬会畜産事業 乗用馬防疫推進事業)

当協会では、乗馬クラブや乗馬施設等に対し、軽種馬防疫協議会(以下、軽防協)の馬の予防接種要領に基づき、『家畜伝染病予防法』(国の法律)で指定されている56種類の監視伝染病(家畜伝染病;12種類、届出伝染病;44種類)のうち3種類、馬インフルエンザ(届出伝染病)、日本脳炎(家畜伝染病)および破傷風(届出伝染病)の予防接種の実施をお願いしております。

これらの疾病の予防ワクチンの種類ですが、一度の接種で3種類(馬インフルエンザ・日本脳炎・破傷風)の予防接種が可能な3種混合ワクチン、及び、馬インフルエンザと日本脳炎それぞれの単味ワクチンがあります。

予防接種ですが、前年度までに基礎接種が完了している馬の場合、以降毎年5月に3種混合ワクチンを接種し、6月に日本脳炎単味ワクチンを、11月に馬インフルエンザ単味ワクチンを接種するパターンが、軽防協が推奨する予防接種年間プログラムを網羅し、且つ最小の費用で実施できると考えられています。

これらの予防接種年間プログラムの詳細については、軽防協発行のリーフレットをご覧ください。(下記に記載)

補足ですが、各主催者・団体等がさらに詳細な要件等を定めている場合は、その指示に従って接種していただきますようお願いいたします。

当協会では、平成27年度から(公財)全国競馬・畜産振興会より乗用馬防疫推進事業として畜産振興事業助成金を受け、20地区の乗馬倶楽部振興会に会員加入している乗馬クラブの登録馬に対し、補助を実施しています。
(※令和4年度実績:予防接種経費の1/2助成〔上限7,300円/頭〕交付頭数4,915頭)

国が制定する『家畜伝染病予防法』および農林水産省制定の『家畜防疫対策要綱』によると、近年、我が国の畜産流通が広域化しており、ひとたび伝染性疾病が発生した場合、急速かつ広範囲にまん延し、その被害が甚大となる怖れがあること、また、貿易の自由化が進展し、海外からの流通が増大している中で、越境性動物疾病の侵入の危険性が高まってきていることが挙げられています。このような状況に対処するため、危機管理の観点からも事前対応型の防疫体制を構築し、より効果的かつ効率的な防疫措置が講じられるよう防疫推進体制を整備、推進することが重要とされています。

協会等団体は、防疫体制を広く指導、普及していくことが求められており、また、馬飼養者等は、家畜防疫の基礎として位置付けられる自衛防疫として、飼養者自らが日常の飼養管理の徹底、的確な予防接種等を実施することが重要とされています。

以上のような主旨をご理解の上、馬飼養者の皆様のご協力をお願い申し上げます。

参考